優待クロス取引初心者が、松井証券でクロス取引を行いました(説明編)

株式投資全般

これまでは現物取引で優待権利を入手してました。
信用取引(空売り)は怖いから手を出してなかったのですが、松井証券のクロス注文機能+諸経費の算出を押さえることで自信をもって取引できました。
今回は方法について説明します。

松井証券の優待クロス注文

クロス取引では、下図のように同株数を同価格で「現物買い」&「信用売り」することで、株価の変動差による損益なしで株主優待を得ることができます。
松井証券の優待クロス注文では、下記の①「現物買い&信用売り」注文及び②「精算取引」予約が一括で行うことが可能です。

権利落ち以降に清算取引を行う必要がないため、忙しい方におすすめです

全ての銘柄でクロス取引可能なわけではありません。
次の銘柄検索でクロス取引可能銘柄のみを検索できます(信用取引ができる銘柄のみクロス取引可能なため)
また取引に諸経費が必要なため、取得できる優待内容が上回る取引をする必要があります。

注文方法(パソコン)

松井証券でログイン後、【日本株】-【優待クロス】画面を押します。

取得する優待の確定月(例えば下記では1月)、信用区分(費用の項目で詳細説明します。下記ではクロス取引可能な「短期または無期」両方を選択)、表示条件選択(「在庫0を非表示」選択すると信用区分短期の在庫がある銘柄のみ表示されます)をして検索。

例えば12月末時点での1月分のクロス注文可能銘柄は下記となります。
信用取引ができない銘柄ではクロス注文が表示されません。
注文したい銘柄の「クロス注文」を押します(下記ではヘルスケア&メディカル投資法人)

現物買&新規売注文及び精算注文(優待権利落ち日)の予約が一括で可能です。
この注文ではNISA口座は使えないため特定か一般を選択する必要があります。

注文方法(携帯電話アプリ)

「銘柄検索」から「株主優待」を選択。

取得する優待の確定月(例えば下記では1月)、信用区分(費用の項目で詳細説明します。下記ではクロス取引可能な「短期または無期」両方を選択)、表示条件選択(「在庫0を非表示」選択すると信用区分短期の在庫がある銘柄のみ表示されます)をして検索。

検索結果から取引したい銘柄を選択(下記ではヘルスケア&メディカル投資法人)し、「優待クロス注文へ」を押します。

現物買&新規売注文及び精算注文(優待権利落ち日)の予約が一括で可能です。
この注文ではNISA口座は使えないため、特定か一般を選択する必要があります。

銘柄の検索、注文方法自体は現物取引とそんなに変わらないと思います。
現物取引にはない、信用売りの「短期」「無期」については費用で解説します。

優待クロスの利用時に発生する諸経費

①1日の約定代金合計が50万円以下か?
→50万円以下であれば売買手数料は0円。50~100万円で1,100円。

②貸株料はいくらになるか?
→短期信用の上限3.9%で計算し、土日を挟んだ想定=4日で計算すると
信用売り総額 x 4日 x 0.039 / 365 =で算出。目安として10万円で43円。

③配当金 x 20.315%
→権利月の配当金合計が例えば1,000円の場合 x 20.315% = 203円となります。

支払いタイミングごとに詳細を説明します。

①優待クロス注文発注時
現物買:売買手数料の支払い
1日の約定代金合計金額が50万円以下の場合は無料(下記の信用売分を含む)
信用新規売(短期もしくは無期限):売買手数料の支払い
1日の約定代金合計金額が50万円以下の場合は無料

貸株料の支払い
→売建玉の保有日数に応じて貸株料が発生する。無期限信用は年率2.0%、短期信用は銘柄毎に異なる(上限3.9%)。
無期限信用取引および短期信用取引では逆日歩はかからないため上記の貸株料だけです。
貸株料は最短2日(新規建受渡日から返済受渡日までの日数分必要)のため、例えば100株、1,000円、2日、年率2%の場合、100,000円 x 2日 x 0.02 / 365日 = 11円となります。

②清算時(清算予約注文を利用)

現物買:売買手数料無料
信用新規売(短期もしくは無期限):売買手数料無料
→優待クロス取引の清算予約注文にすることで、清算時の手数料は無料

権利取得後(権利付最終日の2~3か月後)
現物買:配当金(20.315%の源泉徴収後)の受取り・株主優待の受取り
信用新規売(短期もしくは無期限):信用配当金(配当金×100%)の支払い
→配当金×20.315%の支払いが必要

取得する株主優待金額と諸経費の合計を比較しお得なのか確認する必要があります
また優待クロス取引(一般信用取引)対象銘柄は証券会社ごと異なります。
慣れてきたら他の証券会社でも挑戦したいと思います!